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strict モード

StrictMode はアプリケーションの潜在的な問題点を洗い出すためのツールです。Fragment と同様に、StrictMode は目に見える UI を描画しません。StrictMode の子孫要素に対しては、付加的な検査および警告が動くようになります。

補足:

strict モードでの検査は開発モードでのみ動きます。本番ビルドには影響を与えません

strict モードはアプリケーションの任意の箇所で有効にできます。下はその一例です。

import React from 'react';

function ExampleApplication() {
  return (
    <div>
      <Header />
      <React.StrictMode>        <div>
          <ComponentOne />
          <ComponentTwo />
        </div>
      </React.StrictMode>      <Footer />
    </div>
  );
}

上のコード例において、HeaderFooter に対しては strict モードの検査はされません。しかし ComponentOneComponentTwo およびそのすべての子孫要素に対しては検査が働きます。

現在、StrictMode は以下のことに役立ちます。

将来の React のリリースではこの他にも機能が追加される予定です。

安全でないライフサイクルの特定

このブログ記事で書かれているように、いくつかのライフサイクルメソッドは非同期な React アプリケーションで使用するにあたって安全ではありません。しかしながら、アプリケーションがサードパーティのライブラリを用いているなら、そのような安全でないライフサイクルが使用されていないと保証することは難しくなります。strict モードは、幸運にもこのような場合に役立ちます!

strict モードが有効のとき、React は安全でないライフサイクルを使用した全てのクラス型コンポーネントのリストをまとめあげ、それらのコンポーネントの情報を含む下のような警告のログを出力します。

strict mode unsafe lifecycles warning

strict モードによって特定された問題に対処しておくことで、将来の React のリリース時に、並行レンダリングを活用しやすくなります。

レガシーな文字列 ref API の使用に対する警告

以前は、React は ref を管理するためにレガシーな文字列 ref API とコールバック API の 2 つの手法を提供していました。文字列 ref API はより便利なものでしたが、いくつか不都合な点があり、公式にコールバック形式を代わりに用いることを推奨しました。

React 16.3 ではこれらの不都合なく文字列 ref の利点を活かせるような次の第 3 の選択を追加しました。

class MyComponent extends React.Component {
  constructor(props) {
    super(props);

    this.inputRef = React.createRef();  }

  render() {
    return <input type="text" ref={this.inputRef} />;  }

  componentDidMount() {
    this.inputRef.current.focus();  }
}

オブジェクトによる ref は文字列 ref を置きかえるため主に追加されたため、現在 strict モードでは文字列 ref の使用に対して警告します。

補足:

コールバックによる ref は新しい createRef API に加えて継続してサポートされます。

コンポーネント内のコールバックによる ref を置きかえる必要はありません。コールバック ref は少しだけ柔軟に使えるため、発展的な機能として残り続けます。

新しい createRef API についてはこちらを参照してください。

非推奨な findDOMNode の使用に対する警告

React ではかつてクラスのインスタンスを元にツリー内の DOM ノードを見つける findDOMNode がサポートされていました。通常、DOM ノードに ref を付与することができるため、このような操作は必要ありません。

findDOMNode はクラスコンポーネントでも使用可能でしたが、これによって親要素が特定の子要素がレンダーされるのを要求する状況が許されてしまい、抽象レベルを破壊してしまっていました。このことにより、親要素が子の DOM ノードにまで踏み込んでしまう可能性があるためにコンポーネントの詳細な実装を変更できない、というようなリファクタリングの危険要因を生み出してしまっていました。findDOMNode は 1 番目の子要素しか返しませんが、フラグメントを使うことによりコンポーネントは複数の DOM ノードをレンダーできます。更に findDOMNode はその場限りの読みこみ API であり、問い合わせたときにしか結果を返しません。もし子コンポーネントが別のノードをレンダーした場合に、この変化を捕捉することはできません。これらのため、findDOMNode はコンポーネントが絶対に変化することのない単一の DOM ノードのみを返す場合のみ有効なものでした。

代わりに ref のフォワーディングを使うことで、カスタムコンポーネントに ref を渡し、DOM にまで引き継ぐことでこれを明示的にすることができます。

コンポーネントのラッパーの DOM ノードを追加し、そこに直接 ref を付与することもできます。

class MyComponent extends React.Component {
  constructor(props) {
    super(props);
    this.wrapper = React.createRef();  }
  render() {
    return <div ref={this.wrapper}>{this.props.children}</div>;  }
}

補足:

CSS では、特定のノードをレイアウトの一部にしたくない場合 display: contents 属性が利用できます。

意図しない副作用の検出

概念的に、React は次の 2 つのフェーズで動作します。

  • レンダーフェーズでは、変更対象(例えば DOM)にどのような変更が必要か決めます。このフェーズにおいて、React は render を呼び出し、1 つ前のレンダー結果と比較します。
  • コミットフェーズで React は変更を反映します(React DOM の場合ではここで React は DOM ノードの挿入、更新、削除を行います)。React はこのフェーズで componentDidMountcomponentDidUpdate などのライフサイクルの呼び出しも行います。

コミットフェーズは大体の場合非常に高速ですが、レンダーは低速になることがあります。このため、今後追加される並行モード(現状ではまだデフォルトでは無効です)ではレンダー処理を細分化し、ブラウザをブロックしてしまうことを避けるために処理を中断、再開するようになります。これは、React がコミットの前にレンダーフェーズのライフサイクルを複数回呼び出しうるということであり、(エラーや優先度の高い割り込みによって)コミットを行わずに呼び出しうるということを意味します。

レンダーフェーズのライフサイクルには次のクラス型コンポーネントのメソッドが含まれます。

  • constructor
  • componentWillMount (or UNSAFE_componentWillMount)
  • componentWillReceiveProps (or UNSAFE_componentWillReceiveProps)
  • componentWillUpdate (or UNSAFE_componentWillUpdate)
  • getDerivedStateFromProps
  • shouldComponentUpdate
  • render
  • setState 更新関数(第 1 引数)

上記のメソッドは複数回呼ばれることがあるため、副作用を持たないようにすることが大切です。このルールを破ると、メモリリークやアプリケーションの無効な状態など、多くの問題を引き起こしえます。不幸にも、これらの問題はしばしば非決定的なため、検出が難しくなります。

strict モードでは自動的には副作用を見つけてはくれませんが、それらの副作用をほんの少し決定的にすることによって特定できる助けになります。これは、以下の関数を意図的に 2 回呼び出すことによって行われます。

  • クラスコンポーネントの constructor, render, shouldComponentUpdate メソッド
  • クラスコンポーネントの getDerivedStateFromProps 静的メソッド
  • 関数コンポーネントの本体
  • state 更新用関数(setState の第 1 引数として渡されるもの)
  • useState, useMemo, useReducer に渡される関数

補足:

この機能は開発モードのみで適用されます。ライフサイクルは本番モードでは 2 回呼び出されることはありません。

例えば、次のようなコードを考えてみましょう。

class TopLevelRoute extends React.Component {
  constructor(props) {
    super(props);

    SharedApplicationState.recordEvent('ExampleComponent');
  }
}

はじめ見たとき、このコードには問題があるようには見えないかもしれません。しかし、SharedApplicationState.recordEvent冪等ではないとすると、このコンポーネントを複数回インスタンス化するとアプリケーションの無効な状態を引き起こしえます。このような分かりづらいバグは開発中には現れないかもしれませんし、バグが一貫性のない挙動をして見逃してしまうかもしれません。

コンポーネントのコンストラクタなどのメソッドを意図的に 2 度呼び出すことによって、strict モードではこのようなことが起きた場合に気付きやすくしています。

補足

React 17 では、2 回目にコールされたライフサイクル関数からはログが表示されないようにするため、console.log() のようなコンソールメソッドを自動的に書き換えていました。しかしこれは特定のケースで望ましくない挙動を引き起こしており、そのための回避策も存在していました。

React 18 以降では、React はログを一切抑止しなくなります。ただし React DevTools をインストールしている場合、2 回目以降のコールからのログはわずかに薄く表示されるようになります。また React DevTools にはそのようなログを完全に抑制するオプションも存在します(デフォルトでは off です)。

レガシーなコンテクスト API の検出

レガシーなコンテクスト API はエラーを起こしがちで、将来のメジャーバージョンで削除予定です。16.x の全てのバージョンでは依然として動きますが、strict モードでは下のような警告文が表示されます。

warn legacy context in strict mode

Read the new context API documentation to help migrate to the new version.

state 再利用可能性の保証

将来的に、React が state を保ったままで UI の一部分を追加・削除できるような機能を導入したいと考えています。例えば、ユーザがタブを切り替えて画面を離れてから戻ってきた場合に、React が以前の画面をすぐに表示できるようにしたいのです。これを可能にするため、React はアンマウントする前にコンポーネントが使用していたものと同じ state を使用してツリーを再マウントする機能をサポートします。

この機能により、React の標準状態でのパフォーマンスが向上しますが、コンポーネントは副作用が何度も登録されたり破棄されたりすることに対して耐性を持つことが必要になります。ほとんどの副作用は何の変更もなく動作しますが、一部の副作用は破棄用コールバックで購読を適切にクリーンアップしていなかったり、暗黙のうちに一度だけマウントまたは破棄されるものと想定していたりします。

これらの問題に気付きやすくするために、React 18 は strict モードに新しい開発時専用のチェックを導入します。この新しいチェックは、コンポーネントが初めてマウントされるたびに、すべてのコンポーネントを自動的にアンマウント・再マウントし、かつ 2 回目のマウントで以前の state を復元します。

strict モードでこの機能を有効にした場合の開発時動作を示すために、React が新しいコンポーネントをマウントするときに起こることを考えてみましょう。この機能がない状態でコンポーネントがマウントされる際、React は以下のように副作用を作成します。

* React がコンポーネントをマウント
  * レイアウト副作用 (layout effect) を作成
  * (通常の)副作用を作成

React 18 以降の strict モードでは、開発時にコンポーネントがマウントされた場合、React はコンポーネントの即時アンマウント・再マウントをシミュレーションします:

* React がコンポーネントをマウント
    * レイアウト副作用を作成
    * 副作用を作成
* マウントされたコンポーネント内で副作用の破棄をシミュレート
    * レイアウト副作用を破棄
    * 副作用を破棄
* マウントされたコンポーネント内で副作用の再生成をシミュレート
    * レイアウト副作用を作成
    * 副作用の作成用コードの実行

2 度目のマウントにおいて React は初回マウント時の state を復元します。この機能はタブを操作して画面を離れてから戻ってくる、といったユーザの挙動をシミュレートしたものであり、コードが state の復元を正しく処理できることを保証できます。

コンポーネントがアンマウントされる場合は副作用は通常通り破棄されます:

* React がコンポーネントをアンマウント
  * レイアウト副作用を破棄
  * 副作用を破棄

アンマウント・再マウントでは以下が発生します:

  • componentDidMount
  • componentWillUnmount
  • useEffect
  • useLayoutEffect
  • useInsertionEffect

補足

この挙動は開発モードの場合にのみ適用されます。本番用の挙動は変わりません

よくある問題についてのサポートは以下を参照してください:

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